※爬虫類の写真が出てくるので苦手な方はご注意ください
以前ご紹介しましたが、我が家にはレオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)が3匹暮らしています。ヤモリではありますが姿形は一般にイメージするトカゲ寄りで、底知れぬ癒し力を持つそれはそれは可愛い生き物です。
それでは実際にご覧ください、どうぞ。
はい、可愛いですね。
愛らしい表情。ゆっくりした動き。無防備に熟睡する姿。どのシーンを切り取っても「癒し」この二文字が常に付きまとう罪深いヤモリちゃん。
飼育に至るまで5年
食事問題
レオパの存在を知ってから5年ほど、飼ってみたいという気持ちをずーーーっと抱えておりました。SNSでレオパの投稿を探してはYouTubeで飼育方法の動画を見漁り、気持ちばかりを募らせて過ごしていました。
なぜ5年もの間悩み続けたかというと、たった一つ踏ん切りがつかないハードルがあったからです。
「ご飯が虫問題」
これです。この一点のみでお迎えを決断できずにおりました。
というのも私、大の虫嫌い。玄関の外に死んでいたGすら自分で処理するのは無理でした。小さめの蜘蛛でも悲鳴を上げるレベルで無理です。
虫嫌いが飼えるはずないと思ってた
こんなに可愛い顔をしておりますがレオパの主食はコオロギなどの虫です。今は人工フードも豊富に販売されてはいるものの、やはり個体によっては食べてくれない子もいるのです。
私ほどの虫嫌いがレオパをお迎えする資格なんてないと気持ちに蓋をしていました。同じように虫嫌いゆえにレオパのお迎えを諦めている方もいるんじゃないでしょうか。
大の虫嫌いである私がレオパのお迎えを決意できた経緯をご紹介します。
初めての爬虫類ショップ
1年ほど前レオパに対する思いが募り募って、せめて見るだけお願いと夫に頼んで初めて爬虫類ショップを訪れました。棚に並ぶ数々のレオパ達。実際に見るのは初めてでそれはもう興奮しました。可愛い。可愛すぎる。心の中が可愛いの嵐でした。長女も夢中でケージを覗き込み、興味を持ったようです。
ご飯のご提案が
そんな様子を見ていたオーナーさんが「餌あげてみます?」と。
なななななんですと!餌!虫!いけるか自分!?
あれよあれよと解凍されていく大量の冷凍イナゴたち。うわああああと内心思いましたが、生きている虫ではなかった分ちょっと安心しました。恐る恐るピンセットで挟んでみました。うん、持てた。落とさないよう慎重にレオパの前に差し出します。
即座にロックオン、目にもとまらぬ速さでパクッ。
なんて楽しいんだ。虫への嫌悪感より楽しさが勝った瞬間でした。一回できたらもう大丈夫。なんでこんなに気持ち悪かったのか不思議になるくらい、次から次へとピンセットでイナゴをつまんではレオパに差し出していきました。
これが自分?!
なんだか自分が自分じゃないみたい。新境地に達したような、何かを克服するってこんなに高揚感があるんだと、感動すら覚えます。
何より楽しい。イナゴを差し出した瞬間、いつもは可愛らしい表情が一変して野生みを帯びます。死んでいる虫ではありますが、自然界でもきっとこんな風にハンティングしてるんやろうなあと想像しました。
長女も体験
オーナーさんが親切で、長女にも「やってみ!」とピンセットを持たせてくれました。落とさないように手を添えながら一緒にご飯をあげていきます。娘も虫は苦手なタイプなのに、まったく怖がらずにむしろ嬉しそうに自ら進んでイナゴをつまんでいました。
オーナーさんから餌やりの提案が出たとき、まじか…できるかな…と不安が大きかったのですが、帰る頃には素晴らしい体験をさせてもらったと心から思えました。
この経験が決め手となり、翌週にはレオパをお迎えしに行きました。
実際にやってみないと分からない
自分がどの程度虫が苦手なのか、実際に餌やりを体験してみないと分からないということです。生きている虫がダメなのか、死んでいる虫ならオッケーなのか、どちらも受け付けないのか。自分の許容範囲は案外想像と異なっています。
それは虫の属性によるところが大きいと考えています。つまり「ご飯としての虫」と「不意に家に現れた虫」は全く別物なのです。事実、私は日常生活では死んでいる虫でも遭遇したくないと考えていますが、レオパのご飯としての虫は平気なのです。ご飯と割り切ることが重要なのかもしれません。
餌やりをさせてくれるショップなどであらかじめ経験してみて、それでもどうしても無理ならレオパをお迎えするのはまだ厳しいかもしれません。
冷凍コオロギがおすすめ
これは私だけではなく、多くの虫嫌いがそう思っているのではないでしょうか。細長くて硬くてちょっとギザギザしてて、想像するだけでゾワっとしますね。
一般的に売られている冷凍コオロギは、羽と足を取り除いてくれているものが多いです。消化のことを考えると羽や足は無い方がいいそうなので、レオパにも私にも嬉しいポイントです。
ただし冷凍イナゴは丸ごとそのままの形で売られていました。虫の足が苦手な方には冷凍コオロギのほうがお勧めです。
虫嫌いとしては人工フードに餌付いてくれるのが理想ではありましたが、イナゴでもそれほど嫌悪感を抱かずに給餌できていました。やはり「ご飯としての虫」という認識と、楽しさが大きいからでしょうね。
家族の賛成
爬虫類ショップに行ったことで夫と娘が乗り気になってくれたのも大きな後押しとなりました。もともと夫はレオパに対して何の興味もなかったのですが、ショップに行った後から徐々に関連のYouTubeを見たり飼育本を読み始めて、今ではすっかり沼にハマっています。
一人で飼育するのも勿論いいのですが、家族みんなで一緒に育てていこうって思えるのは非常に嬉しいし頼もしいものです。
冷凍餌を家族共有の冷蔵庫に保管するにあたっても、同居人が肯定的かどうかは重要ですね。専用の冷凍庫を購入するのも出費ですから、抵抗がないのであれば同じ冷蔵庫で保管できると助かります。ちなみに我が家ではコオロギが直接目に触れないようにジップロックに入れた上さらに不透明の袋に入れて保存しています。
活餌への覚悟
我が家のレオパ達は今のところ人工フードも冷凍餌も問題なく食べてくれていますが、もしも拒食になったら活餌に切り替えることを覚悟しています。
これはレオパを飼うと決めたときに腹をくくらなければならないことです。
できるならこのまま人工フードと冷凍餌で終生飼育したいと願っていることも事実です。が、可愛いわが子達のためなら活餌も致し方なし、と思えるまでに虫への拒否感は薄れてきました。
虫へのハードルは案外低かった
あれほど何年も悩んでいた「ご飯が虫問題」ですが、爬虫類ショップで実際に餌やり経験をするとあっけなく解決しました。楽しさの圧勝です。
今では冷凍コオロギの解凍具合を素手で確認するくらい平気になっています。
想像ばかり膨らますのではなく、実際にやってみることが大切だと痛感したエピソードでした。
レオパ飼育における虫克服のポイント
レオパを飼育したいけれどご飯がネックだと考えている方がいるなら、ぜひ一度爬虫類ショップに足を運んでみてください。そして実際に給餌体験させてもらえないか聞いてみてください。虫を大きく克服できる可能性があります。
それでもやっぱり無理ならYouTubeなどでレオパの食事シーンを視聴することから始めてみるといいでしょう。虫への抵抗感を薄めるのに役に立つと思います。
レオパ飼育に憧れる方が少しでも前進できますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。