昨年7月21日に発売された「ピクミン4」。確かちょうど「ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダム」をやり切った頃合いに発売されたように思います。さすが任天堂、完璧な発売タイミングでした。もちろん私もまんまと戦略にハマりどっぷりプレイいたしました。
ピクミンという異色のシステムを持つゲームが初めて発売されたのは2001年10月。約22年前となります。当時CMソングの「愛のうた」が大流行しましたね。従い尽くして、そして食べられる。穏やかな曲長になんとも切ない歌詞が印象的なCMでした。
その後2004年4月にピクミン2が、2013年7月にはピクミン3が発売されました。作品を追うごとに新種のピクミンが登場したり切替操作できるキャラが2人・3人と増えたり、様々な新要素が取り入れられながら長年愛されているシリーズです。
異色のシステム
言わずと知れたピクミンシリーズですが、ピクミン4をプレイする中で改めて唯一無二のゲームだと感じました。なんといっても主人公が敵と戦わない。ピクミンを投げつけてピクミンに戦わせるんです。主人公がやることはひたすらピクミンを投げて指示笛を吹く、たまにピクミンを引っこ抜くくらい。ゲームの目的である宇宙船のパーツ集めもすべてピクミンに運ばせます。こんなに主人公が他力本願なゲーム、他にあるでしょうか(笑)
攻略のポイントは、いかに段取り良くピクミンに指示して効率よくゲームを進めていくか。特にピクミン1,3には全クリまでの時間制限や条件が設けられています。1では30日以内に宇宙船のパーツを全て回収すること、3では食料が底をつかないように集めながらゲームを進めなくてはなりません。(集められる食料も限りがあるので実質日数制限があると考えていい)
ジャンルは?
こうなると気になるのはゲームのジャンルですが、公式では「AIアクション」となっています。AI=ピクミンに問題解決させるアクションゲームってことですかね。
ところが一部ではリアルタイムストラテジー(RTS)というジャンルではないかとの声も。RTSとはターン制ではなくリアルタイムで進む時間のなかで戦略を練るゲームのことで、プレイヤーが第三者的な立場で指示を出し配下の兵士などに戦わせるのが特徴だそうです。確かにシリーズを通してピクミンに指示を出して戦わせることは共通しているので一理ありますよね。
このRTSというジャンル、聞きなじみがないのですがそれもそのはず、日本ではシミュレーションゲーム内のサブジャンルという位置付けのようです。欧米ではRTSゲームが普及しているためシミュレーションゲームとは別ジャンルとして確立しているようです。
段取りゲーでよくね?
ピクミン1,3は時間制限があるので段取り良く効率的にピクミンに指示を出し立ち回らなくてはなりません。壁を壊している間にこのパーツを運ばせて、その間にピクミンを抜きにいって敵を倒そう…頭フル回転です。
ピクミン2,4に関しては日数制限や食料問題などがなく、クリアまでに何日かかってもいいんです。時間の縛りがなくなってかなり気楽にプレイできるので、寄り道が多い私には2,4の方が合っていました。けれどもやはり段取りは意識しますよ。時間が流れない地下ダンジョンであっても、この敵を倒して壁を壊してあっちのお宝を運んで…とあれこれ考えながらピクミンに指示を出していきます。
つまり段取りゲーってことでよくないか。1作目からそもそも異色なシステムなんだから無理やり既存枠にジャンル分けしなくてもいいんじゃ…と。ちなみに段取りは英語でarrangementというそうです。アレンジメントゲーム。響きも素敵ではないでしょうか。
何にせよピクミンは唯一無二のゲーム性を持つ神ゲーと言っていいでしょう。今回はピクミンのジャンルにフォーカスを当ててみましたが、ジャンルがどうのとか考えずにただただ楽しいゲームなのは間違いない。特にピクミン2好きな方はピクミン4、おすすめです。